岩手県盛岡市で、自己実現と自己成長をテーマとした「馬の牧場(八丸牧場)」を営んでいます。

難産だもの

難産だもの

生まれたてのサリー

反抗期に突入したころだったかな。母がある時、教えてくれた。何でも私を産む時は、それはそれは大変な難産だったと。付き添っていた母の母(私の祖母)は苦しむ娘の姿を見かねて、ついにはお医者さんに

「最悪、赤ちゃんのことは諦めます。でも、娘だけは助けてあげてください!」

と、言ったとか。
ようやく生まれてきたときは仮死状態。産声もあげずに静かに生まれてきたらしい。で、当時お医者さんや産婆さんたちがマッサージしたり、たたいたりして刺激を与え、水もかけたとか。

「でね、ついに弱〃しい産声をあげたんだよねぇ」

と。まだこの頃の私は、正直全然わからなかった。世に“誕生している”っていう、素晴らしさが。

独身&アルバイト漬けの頃、ときどき知り合いの獣医さんに頼まれて、犬や猫の手術のアシスタントをしていた。

あるとき、妊娠している黒いラブラドールが病院に運ばれてきた。飼い主さんも獣医さんも、何やら深刻な表情を浮かべ話し合いをしている。アシスタントの私にでも、切迫した空気の中、これから急を要する手術を行うのだなと理解できた。

母犬はすぐさま帝王切開の手術。1匹ずつ、仔犬たちを取り出していく。両手に乗っかる小さな命からは羊水の温かさが感じられるものの、どれもみな仮死状態。

「鼻から羊水出してあげて!体マッサージしてあげて、急いで!」

何をどうしたら良いのか?とか順番は?とか、そういうことはよくわからないけど、何か動物的な直感で、気が付くと私は仔犬の鼻から羊水を吸い出し、「心臓、動け!!!」を念じながら、一心不乱にマッサージしていた。
結果、甲斐もなく何匹かダメだったが、何匹かが息を吹き返した。
飼い主さんはじめ私らの顔は、血やなんかで汚れていたけど、命を取り戻した仔犬たちを見て最高の笑顔を浮かべたのを忘れない。と同時に、確か自分も難産で生まれてきたんだよなって、思い出した。

「そっか。私をあきらめなかった人がいるんだ」

4月26日、ピノが初めての仔を出産。
真夜中の見回りで、そろそろだな!と見当がついた。
私はたくさん着込み、真夜中ひとり馬小屋でピノを観察。伴侶は明朝早くに仕事が入っていたので、ひとまず仮眠をしてもらう。

・・・・想定外の難産だった。

伴侶はホラー映画さながら血を浴び、無我夢中で私たちは仔馬を引っ張った。仔馬と言っても50キロぐらいはある訳で容易ではない。またしても、ここで一心不乱炸裂。

ほとほとグッタリな、ピノ。同じくグッタリな、私たち(笑)。

生まれた仔馬は可愛い女の子で、名前は『サリーズ ピジョン』。すぐに立ち上がり、おいしそうに初乳を飲んだ。すこぶる元気で、ひとまず胸を撫でおろす。ピノも奇跡的な回復を見せた。

春の出産、まずは1頭目。ドラマはまだまだ続く・・・(笑)。
寝不足がたたって、体調絶好調!声もハスキーボイスで、いい感じ(笑)。あぁ~明日の講演、声でるかなぁ。

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